婚姻届の証人とは?保証人とは違う?リスクはない?書き方と合わせて解説

婚姻届の証人とは?保証人とは違う?リスクはない?書き方と合わせて解説

日本では、法的に結婚を成立させるためには役所などに婚姻届を提出する必要があります。
これから夫婦になる二人の名前を記入するのはもちろん、婚姻関係を認める証人による署名が必要です。証人は、家族や友人、お世話になった会社の上司など、選択肢はさまざま。
今回は婚姻届の証人の選び方や依頼時のマナーなどを解説。婚姻届の証人に関するよくあるQAもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

2023年10月06日更新

Contents

  1. 婚姻届の保証人って?
  2. 婚姻届の証人の定義は?
  3. 婚姻届の証人になるリスクはある?
  4. 婚姻届の証人の選び方
  5. 婚姻届の証人は誰にお願いする?
  6. ①両親
  7. ②兄弟姉妹
  8. ③友人
  9. ④上司
  10. ⑤仲人
  11. 婚姻届の証人の依頼手順とマナー
  12. 1、婚約報告をする
  13. 2、証人を依頼したい旨を伝える
  14. 3、日程を調整する
  15. 4、婚姻届を用意する
  16. 5、婚姻届の証人欄に記載してもらう
  17. 6、婚姻届提出の報告をする
  18. 婚姻届の証人欄の書き方
  19. 用意するもの
  20. 書く項目
  21. 文字を間違えてしまったときの対応
  22. 婚姻届の証人に関するQA
  23. Q:証人を依頼する人がいない場合はどうすればいい?
  24. Q:代筆してもいい?
  25. Q:本籍地がわからない場合は?
  26. Q:印鑑を忘れてしまった!なしでもいい?
  27. Q:夫婦に証人をお願いするけど同じ印鑑でもいい?
  28. Q:それぞれの両親に証人を依頼したいが、父と母どちらに依頼すべき?
  29. Q:仲良しの友人グループのメンバー複数人に依頼したい!

婚姻届の保証人って?

婚姻届を受理してもらうには、夫婦二人の記入と、証人の署名と押印が必要です。ここでは、婚姻届の証人について基本的な情報を解説します。

婚姻届の証人の定義は?

婚姻届の証人とは、結婚する二人がお互いに結婚の意思があり、嘘偽りがないことを証明してくれる人のこと。
証人を交えるのは、偽装結婚や二人のうち一人は結婚する意思がないのに、もう一人が結婚したいからと勝手に婚姻届を提出するのを防ぐためです。婚姻届を提出するのにあたり、証人は重要人物なのです。

婚姻届の証人になるリスクはある?

婚姻届の証人になるリスクは何もありません。もし結婚生活がうまくいかず、離婚することになっても証人が責任を負う必要はないのです。
あくまで、嘘偽りのない婚姻かどうかを証明する人であり、結婚生活を保証する人ではありません。離婚した二人に借金があっても肩代わりする必要もなし。証人になっても損をすることはないので、依頼されたら前向きな気持ちで引き受けてあげてくださいね。

婚姻届の証人の選び方

婚姻届の証人は誰を選べばいいのでしょうか。ここでは、証人の選び方を解説します。

婚姻届の証人は誰にお願いする?

婚姻届の証人は、基本的に成人であれば誰に依頼しても構いません。まったく関わりのない人を証人にすることもできるのです。しかし、せっかく証人になってもらうなら大切な人やお世話になった人にお願いしたいですよね。

①両親

婚姻届の証人としてよく選ばれるのが、お互いの両親。これまで育ててくれた感謝の気持ちを伝えると同時に、認めてほしいという理由から証人をお願いする方がもっとも多いようです。
心から信頼している存在なので、気軽にお願いしやすく、もし署名に不備があっても対応してもらえやすいメリットがあります。

②兄弟姉妹

兄弟や姉妹を証人に依頼するケースも多く、小さい頃からお世話をしたりされたりした関係性から、気兼ねなくお願いできる相手だからという理由があります。連絡が取りやすい、近隣に住んでいるなども依頼しやすい理由のようです。

③友人

友人を婚姻届の証人に選ぶケースも少なくありません。共通の友人だったり、出会いのきっかけをつくってくれた友人、また、婚約者と交際が順調だったのは友人のおかげ、困ったときは相談に乗ってくれた友人であるなどの理由から、証人を依頼することも。
夫婦二人の共通の友人であれば、友人も快く引き受けてくれるでしょう。証人にした生い立ちなどを伝えておくと、結婚スピーチで語ってもらえて、素敵な思い出にもなります。

④上司

職場結婚や上司の紹介で出会った場合、結婚までの過程で公私共に大変お世話になった経緯がある場合などは、上司に証人をお願いする方も。上司に頼む際は、今までお世話になったお礼と、これからもよろしくお願いしますという気持ちを込めて依頼しましょう。

⑤仲人

仲人とは、結婚の仲立ちを行う人のこと。お見合いを仕切り、縁を取り持ち、両家の連絡役として行動する人です。お見合いで出会ったふたりの場合は、仲人に婚姻届の証人になってもらうケースも。
結婚する二人や両家を支え続ける役割を担うため、「今度も見守ってください」という気持ちを込めて依頼するといいでしょう。

婚姻届の証人の依頼手順とマナー

婚姻届の証人を選んだら、次は依頼をしないといけないですよね。相手が気持ちよく引き受けてくれるように、マナーのある依頼の仕方をしましょう。

1、婚約報告をする

ますは婚約の報告をしましょう。婚約までの生い立ちや二人の思い出を語り、祝福してもらいましょう。

2、証人を依頼したい旨を伝える

証人をお願いするときは、事前に婚姻届の証人を依頼したい旨を伝えましょう
婚姻届をいきなり見せて「証人になって!」と言われてもなんのことかわからず戸惑ってしまいます。証人になる人にも準備するものがあるので、直接会ったときや連絡で依頼したいことを伝えましょう。
サプライズにすれば喜ぶかも!?なんてことは考えず、実際に記入してもらうタイミングより前に依頼しておくのがマナーです。

3、日程を調整する

証人の署名は実筆で書いてもらう必要があります。証人になることを承諾してもらったら、日程を調整して、本人に書いてもらう日を決めましょう
忙しくてスケジュールが合わせられないや、遠方でなかなか会えない場合は、郵送も手段の一つです。

4、婚姻届を用意する

証人が決まり、日程調整が済んだら、婚姻届を用意しましょう。証人欄以外の項目は先に記入してから、証人欄を記載してもらうのがスムーズです。
また、念のために予備の婚姻届を複数枚用意しておくのがおすすめ。予備を用意しておくと、書き間違えたとき訂正ではなく、新しい婚姻届に書き直しができます。

5、婚姻届の証人欄に記載してもらう

約束の日に婚姻届を持って行き、サインをしてもらいましょう。証人者が書き間違えたときのために、予備の婚姻届を持って行くことも忘れずに。郵送の場合も、予備の婚姻届を同梱するようにしましょう。

6、婚姻届提出の報告をする

婚姻届を提出したら証人になってくれた方に報告し、改めてお礼の気持ちを伝えましょう。証人になってから日数が経つのに連絡がないと「署名したのに報告がない」と思われてしまいます。入籍後は、SNSなどでの報告よりも前に、証人に連絡するようにすること。
改めて、入籍の報告をかねて、一緒に手土産を渡したり食事会を開いたりすると、証人になってよかったと喜んでもらえると思います。

婚姻届の証人欄の書き方

婚姻届の証人欄は少ないですが、重要な記入項目です。証人になってくれた人に、必要なものや書き方などを伝えられるように、ここで確認しておきましょう。

用意するもの

証人に項目を記入してもらうには、以下のものが必要です。

本籍地が記載された住民票
■印鑑 ※
※2021年9月1日から押印は任意になりました。そのため証人が署名する際、押印はしなくても問題ありません。もちろん、節目として押印しても構いません。

証人として、自分の本籍地を記載する欄があります。本籍地は自分が住んでいる住所と異なることも多いので、事前に役所などに行って住民票を発行し、本籍地を確認しておきましょう

押印する場合は、シャチハタやゴム印ではなく、朱肉を使う実印や認印を活用すること。両親や兄弟姉妹などが証人となる場合など、結婚する二人と同じ名字の人が証人として押印するときは、それぞれ別の印鑑を用意してください。
また、証人が記入した後に欄外のスペースに捨印しておくと、もし間違いがあったとき証人本人でなくても訂正が可能です。

書く項目

婚姻届の証人となる人は、以下の欄を記入する必要があります。

●名前の記入
●生年月日
現住所
本籍地
押印

本籍地がわからない場合は、役所で戸籍情報が記載されている住民票の写しをもらうといいでしょう。ちなみに、住所の番地に関してはハイフンを使用しての記入はNG。婚姻届では「丁目」「番」「号」で記入するのが一般的です。
表記が不安な方は、住民票の写しを事前に手配しておきましょう。

また、日本国籍を持っていない外国人が証人になる場合は、書き方が少し異なります。記入項目は変わりませんが、署名は省略しないでフルネームで書いてください。住所は住所登録先を記入し、本籍地は国籍(アメリカ、ドイツなど)を書きます。

文字を間違えてしまったときの対応

婚姻届は公的文書なので、もし文字を書き間違えてしまった場合は、正しい手順で訂正する必要があります。修正液や修正テープの使用は厳禁。文字の書き間違え、陰影が薄い、滲んでいるなどの場合は、定規を使って二重線を引いてから押印しましょう。
もっとも望ましいのは新しい婚姻届に書き直すこと。婚姻届を用意するときは、あらかじめ予備の婚姻届も持っておきましょう。

婚姻届の証人に関するQA

婚姻届の証人に関するよくある疑問をピックアップしました。

Q:証人を依頼する人がいない場合はどうすればいい?

婚姻届の証人は家族や友人など親しい人でなくても問題ありません。
成人の方であれば誰でもいいので、近所の人や役所の人に署名してもらえないか聞いてみましょう。なかには「証人になりたいけれど名前を貸したくない」「親しい間柄ではないから抵抗がある」こともあるかもしれません。そんなときは、証人代行サービスを利用するのも一つの手です。

Q:代筆してもいい?

「証人を引き受けてくれたけれど、遠方に住んでいて都合が合わない」「署名に不備があって訂正したい」などの理由で、代筆をしようか迷うこともあるでしょう。
しかし、婚姻届は公的文書です。基本的に本人以外が記入するのは認められないので、きちんと本人に書いてもらいましょう
遠方に住んでいる場合は、郵送して記入してもらうのも方法の一つです。郵送する際は、雨に濡れたり折れたりしないように、クリアファイルに入れたり厚紙を挟んだりして送るのがいいでしょう。

Q:本籍地がわからない場合は?

本籍地がわからない場合は、住民票を発行してチェックする必要があります。役所で本籍地が記載された住民票の写しをもらうと、自分の本籍地を確認することができます。

Q:印鑑を忘れてしまった!なしでもいい?

2021年9月1日から押印は任意になりました。そのため印鑑がなくても証人欄に記入はできます
しかし、書き間違えたときは二重線をして押印する必要があるので注意。押印が不要であっても、念のため印鑑を用意しておくと、いざというときも安心です。

Q:夫婦に証人をお願いするけど同じ印鑑でもいい?

同じ印鑑の使用は禁止です。同じ印鑑を使うと、偽装を疑われる可能性があります。夫婦に証人をお願いするときは、個々で印鑑を用意してほしい旨を伝えましょう。

Q:それぞれの両親に証人を依頼したいが、父と母どちらに依頼すべき?

両親に依頼するときに母親か父親かに依頼すべきか迷うこともあると思いますが。特に決まりがあるわけではありません。結婚する二人や両親と話し合って決めるといいでしょう。

Q:仲良しの友人グループのメンバー複数人に依頼したい!

婚姻届の証人欄は二名枠ですが、二名以上が署名しても問題はありません。婚姻届の余白部分に証人欄を追加して必要項目を書くといいでしょう。


婚姻届を受理してもらうには、結婚する二人の署名と証人の署名が必要です。二人にとって大きな門出になるので、育ててくれた両親や相談に乗ってくれた友人など、感謝の気持ちが溢れる方々に証人をお願いしましょう。

婚姻届が受理されたら正式な夫婦となります。これからの新生活を思い描きながら、カップルとしての時間や結婚の準備などを精一杯楽しんでくださいね。

本記事は、2023年10月06日公開時点の情報です。
情報の利用並びにその情報に基づく判断は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮したうえで行っていただくようお願いいたします。

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