結婚式の披露宴の流れは?挙式との違いや演出を選ぶコツ・こだわりポイントも
「結婚式は挙げたいけれど、披露宴って何をするの?」
「自分達らしいパーティにするにはどうしたらいい?」と悩んでいるカップルも多いでしょう。
せっかく披露宴に招待するなら、ゲストにも感動してもらえるおもてなしを考えたいですよね。
この記事では、披露宴で何を行うのか、演出の内容やポイントなどを流れに沿って解説していきます。
二人が選んだ結婚式場やゲストの顔ぶれを思い浮かべながら、ぜひ理想の結婚式への参考にしてください。
2023年08月31日更新
Contents
披露宴って?結婚式と何が違う?
結婚式と聞くと、パーティーのことを思い浮かべる方もいますが、実は意味が違います。
結婚式とは結婚を誓うセレモニーのことで、教会式や人前式、神前式といった式そのもののことです。
挙式という言葉もよく聞くと思いますが、挙式は「結婚式を挙げる」という意味を表す言葉です。
ここからは、披露宴について具体的に解説していきます。
披露宴は結婚式の後のお披露目パーティー!
チャペルやガーデン、神社などで結婚式を行なった後に開くパーティのことを、披露宴といいます。
新郎新婦が結婚したことをお披露目するパーティのことです。
披露宴に呼ぶゲストは、家族親族や会社関係、友人など、ふたりの大切な方達です。
どこまでの人数を呼ぶかは、披露宴会場の規模や、ふたりがどのような披露宴を行ないたいかによって異なります。
親しい人をたくさん呼んで大規模な披露宴を行うカップルもいれば、家族親族と特に親しい友人だけの、カジュアルな会食も立派な披露宴です。
また、披露宴で行いたい演出によっては、会場が限られることもあります。
会場選びの時に披露宴の進行まで決めている必要はありませんが、やりたいことがあるならブライダルフェアなど、式場を決める前に確認しておくと安心です。
披露宴の流れ
披露宴は、地域によって差はありますが、全体を通しておよそ2時間半が目安です。
新郎新婦は、挙式の2時間以上前に会場入りし、支度を始めます。
その後、受付の時間に合わせてゲストが来場し、挙式、披露宴と進んでいくのが基本的な流れ。
結婚式や披露宴のプログラムは、絶対こうしなければならないという決まりがあるわけではありません。
しかし、新郎新婦や当日の参列者が戸惑わないように、ある程度の基本の流れがあります。
今回は、この基本に従って、披露宴の流れや内容を解説していきます。
受付
受付のタイミングは会場によって、挙式の前か披露宴の前かが異なります。
参列者は、受付でご祝儀を渡し、芳名帳(ゲストブック)に記帳をします。
この時ゲストには、会場の席順がわかる席次表が渡されます。
芳名帳には、基本的には名前と住所を記入しますが、メッセージを記入する欄があるタイプもあります。
その場合は、招待状にカードタイプのものを同封し、当日持参してもらうのがスマートです。
招待状と席次表は、デザインを揃えなくても構いません。
招待状を発送する段階では、披露宴のテーマが決まっていないこともあるからです。
席次表のデザインを決める時期にはイメージも固まりつつあるタイミングなので、披露宴のテーマに合わせると統一感もあって素敵ですよ。
受付は、結婚式場のスタッフではなく、両家の代表として列席者から選びます。
親しい友人に頼むことが多いですが、親族や兄弟姉妹にお願いしても大丈夫です。
ただし、挙式前に親族紹介を行う場合は、受付を離れる必要があります。
ゲストの集まり具合によっては受付を閉じるのが遅れてしまうこともあるため、親族紹介に参席しない友人にお願いする方が安心です。
受付を依頼する時は、招待状を渡す前に口頭で打診しておきます。
了解を得られたら、招待状と一緒に依頼用の付箋を入れて、正式に依頼しましょう。
迎賓
ゲストは、受付を通ったら待合室で待機します。
待っている間もゲストが退屈しないように、ウェルカムボードや前撮りの写真などを飾っておくと喜んでもらえますよ。
他にも共通の趣味や思い出の品など、ふたりらしさが伝わるグッズを飾っておくのもオススメです。
飾り付けは自分たちでできる場合もありますが、会場や披露宴の時間帯によってはウェディングプランナーにお任せになります。
飾り付けにこだわるなら、この点も確認しておくとよいでしょう。
会場の準備ができるとゲストが披露宴会場へ案内されます。
ゲストは受付などで渡された席次表や、自分のテーブルナンバーが記載されたエスコートカードなどを見て自分の席に着きます。
新郎新婦入場
挙式が終わり披露宴会場にゲスト全員が着席したら、いよいよパーティの時間です。
披露宴は、新郎新婦の入場から始まります。
入場前に、オープニングムービーを流すと、盛り上がりが演出できます。
ゲストが入場扉に注目すると、音楽とともに扉が開き、ゲストの前に新郎新婦が登場します。
ふたりは入場したら一礼し、ゆっくりメインテーブルに向かって歩いていきます。
ゲストも写真を撮ってくれるので、あまり緊張せずに周りを見回しながら進んでいくといいですね。
入場時に流すBGMは、これから始まる楽しい時間を予感させてくれるような、明るい楽曲がおすすめです。
開宴・新郎新婦紹介
新郎新婦がメインテーブルに着いたら、披露宴のスタートです。
司会者の開宴宣言とゲストからの盛大な拍手ののち、司会者からの新郎新婦紹介に進みます。
内容は、ふたりのプロフィールや馴れ初め、お付き合いしている時のエピソードなどです。
結婚までの道のりをゲストと共有することで、披露宴がより感動的な場になりますよ。
主賓スピーチ
新郎新婦の紹介に続き、主賓からスピーチをいただきます。
スピーチは新郎新婦両方の主賓からいただくか、どちらか一方の主賓にお願いしても大丈夫です。
新郎側の主賓にはスピーチを、新婦側の主賓には乾杯の音頭をお願いするケースもあります。
スピーチを依頼する時は、受付と同様に招待状を渡す前に打診して、了解を得ましょう。
乾杯
続いて乾杯では、全員グラスを持って起立します。
乾杯をお願いした方が、新郎新婦への祝辞とゲストの多幸を願い乾杯の発声を行うと、あちこちから乾杯の声が上がるでしょう。
会場の雰囲気が、一気に盛り上がる瞬間です。
乾杯を誰にお願いするかも悩むところですよね。
スピーチのところで述べたように、新婦側の主賓でもいいですし、主賓の次に目上の上司や先輩にお願いするのもいいでしょう。
ふたりのキューピッドになった方、あるいは甥っ子や姪っ子に頼むパターンもありますよ。
料理提供・歓談
パーティが始まったら、料理が運ばれてきます。
ここからはしばらくの間、料理と歓談の時間です。
この時間には、ゲストが次々ふたりのところに乾杯に訪れたり、友人たちが集まり記念撮影をしたりと、自由な時間が楽しめます。
披露宴にあまり演出を詰めすぎてしまうと、食事や歓談の時間が削られてしまうので、こういったフリータイムも確保できる時間配分を考えるといいですよ。
ケーキ入刀・ファーストバイト
歓談を楽しんだ後は、披露宴前半のメインイベント「ケーキ入刀」へと進んでいきます。
ふたりのアイデアが詰まったウエディングケーキが運ばれてくると、ゲストから歓声が上がるでしょう。
入刀はケーキだけに限らず、和装ならお饅頭、おにぎりなど、アイデアはさまざまです。
ゲストが驚き注目するようなアイテムを、ふたりで一緒に考えるのも楽しいですよね。
ケーキ入刀の後は、ファーストバイトです。
ケーキ入刀は新郎新婦の初めての共同作業で、ファーストバイトには、お互いに食べさせ合うことで「食べ物に困らせない」「おいしい食事を用意する」といった意味があります。
新郎から新婦に食べさせ、次に新婦から新郎に食べさせる流れが一般的で、新郎の口に運ぶ時のアイテムも演出のひとつです。
巨大なスプーンやしゃもじ、新郎の職業や趣味を取り入れたアイテムで食べさせるのもインパクトがあります。
ほかにも、育ててもらった感謝を込めて家族へのサンクスバイトや、お母様から子どもへの食べ納めとなるラストバイト、両親に見本を見せてもらうお手本バイトなども家族の絆が伺える演出です。
和装での結婚式の場合は、ケーキカットではなく、鏡開きを取り入れるのもおすすめです。
鏡開きというとお酒をイメージしますが、お菓子など別のものを入れるのもゲストへのサプライズになります。
鏡開きと見せかけて、実は樽クラッカーだったというのも面白いでしょう。
ゲストテーブルにミニ樽を置いておいて、テーブルラウンドの時に一席ずつ鏡開きを行っていく演出もありますよ。
新郎新婦中座
ケーキの演出が終わったら、新郎新婦は一旦中座となります。
中座をするときは、新郎新婦がふたりで退出するパターンと、それぞれエスコート役を呼んで順番に退出するパターンとがあります。
エスコート役は、事前にお願いしておくのもいいですが、サプライズでも盛り上がります。
エスコート役に多いのは、両家のお母様や祖父母、兄弟姉妹。
他にも、家族同然に親しくしている方やお世話になっている方、大切な親友など。誰にするか決めておき、司会者から呼びかけてもらいます。
新郎新婦の中座後は、プロフィールムービーの上映です。
中座中に食事を進めたり、休憩を取ったりするので、上映は5分から10分程度がちょうどいいでしょう。
お色直しは新婦の着替えやヘアセットに時間が必要で、ウェディングドレスからカラードレスへのチェンジだと所要時間が30分程度、和装の場合は40分ほどが移動も含めた目安です。
祝電披露
いただいた祝電は、中座中に披露されます。
祝電は、結婚式が始まる前までに会場に届くよう手配されることがほとんどです。
自宅や別のタイミングで届いた祝電で、当日披露してもらいたいものがあれば、事前に担当プランナーや司会者にお願いしておきましょう。
複数の祝電がある場合は、披露する順番や読み方の確認を司会者と行ないます。
順番は、新郎側の目上の方から進め、次に新婦側の目上の方からが基本です。
また、名前の読み方では、名字は知っているけれど下の名前の読み方を知らなかったり、間違って覚えていたりするケースもあります。
失礼のないように、しっかり名前は確認しておきましょう。
新郎新婦再入場
衣装チェンジが終わったら、いよいよ披露宴の進行も後半へと移っていきます。
新郎新婦の再入場後は各テーブルへの挨拶回りです。
ライトダウンした中、柔らかい炎を灯すキャンドルサービスならしっとりとしたBGMを、スパークバルーンのような派手な演出なら軽快なBGMといったように、雰囲気に合わせた音楽を選ぶと会場との一体感も感じられます。
入場時の扉オープンに合わせて、演出をひとつ入れるのもおすすめです。
巨大クラッカーを鳴らしたり、お色直しが和装なら番傘をもって粋に入場したりもいいですね。
テラスのある会場なら、屋内の入場扉ではなくガーデン側からの入場も素敵です。
花嫁は、再入場時もブーケを持つのがマナーですが、演出によっては持たない選択もあります。
新郎がビールサーバーを担ぐなら、新婦はかごに入れたおつまみを持って入場するのも1つのアイデアです。
余興
友人たちからの余興も楽しみのひとつですよね。
何が登場するのか、新郎新婦もわくわくすることでしょう。
余興をお願いする時は、友人に直接担当プランナーと連絡を取ってもらうか、新郎新婦が橋渡しをし、事前の打ち合わせやリハーサルがスムーズにいくよう配慮しましょう。
ただし、余興も絶対必要なわけではありません。
ゲストにはゆっくり過ごしてほしいと考えるカップルもいます。
ゲスト全員と会話を楽しみたい、食事を楽しんで欲しいという希望があるなら、歓談の時間をたっぷり取るのもいいですよ。
フォトラウンド
フォトラウンドは、新郎新婦がゲストテーブルを周り、テーブルごとに写真を撮る演出です。
新郎新婦の再入場時に、挨拶回りとともに行うこともあります。
なかなかグループごとに写真を撮るチャンスも難しいので、フォトラウンドを入れるとゲスト全員との写真を残せておすすめです。
プロカメラマンの写真撮影だけでなく、ゲストのスマホを使っての撮影も可能です。
フォトラウンドでは、事前にテーブルごとのポーズを決めておいたり、眼鏡やひげなどを形どったフォトプロップスを準備すると、より盛り上がるでしょう。
新婦の手紙・謝辞
宴もたけなわですが、楽しい披露宴もお開きの時間が近づいてきました。
披露宴では、ご両親もゲストを迎える立場ですが、閉宴を迎える前に感謝の気持ちを伝えましょう。
花嫁からの手紙は事前にしたためておき、新郎に寄り添ってもらいながら読み上げていきます。
この時のBGMは、言葉がかき消されないよう、歌詞のないインストルメンタルがおすすめです。
手紙を書く時の注意点ですが、前日や当日に書くと、泣いてしまって結婚式当日は目が腫れてしまったということもありえます。
できれば、数日前に用意しておくと万全の状態で臨めますよ。
花嫁の手紙の後は、新郎も手紙を読んでもいいですし、読まずに手紙だけ渡すパターンもあります。
もちろん、なくても大丈夫です。
手紙朗読後は、ふたりでご両親のもとへ歩いていき、花束などの記念品贈呈になります。
両親への記念品は、花束やふたりが生まれた時の体重で作ったウェイトドールが人気です。
ほかにも、1枚の板から3つの時計を作り、両家と新郎新婦の3家族で持つ三連時計のプレゼントも、家族の絆が感じられます。
そして、記念品贈呈の後は、両家を代表して新郎のお父様からゲストへの謝辞をいただき、閉宴へと移っていきます。
新婦のお父様は結婚式でバージンロードを一緒に歩く役目が終わって、披露宴中は気持ちが軽くなっているかもしれません。
新郎のお父様もこれでやっと大事な役目を終え、胸をなでおろす瞬間でしょう。
新郎新婦退場・送賓
いよいよ披露宴もお開きです。
新郎からゲスト全員に向けて列席への感謝などを述べ、たくさんの拍手に包まれながら退場していきます。
この時のBGMは、ふたりの明るい未来を予感させるような曲で送ってもらうと、晴れやかな気分で退場できます。
ふたりが退場し扉が閉まったら、エンディングムービーの上映です。
エンディングムービーは、挙式や披露宴の様子を5分くらいにまとめた映像になります。
当日の映像は編集時間も必要なので、受付時からお色直しの再入場まで撮影した内容で制作されることが一般的。
そうすると、ウェディングドレスだけでなく、お色直しの衣装も映像に残せるからです。
プランによっては、当日の映像は再入場までで、映像自体は送賓まで撮り後日再編集して受け取れるサービスもあります。
映像はだいたい1曲分の長さで、結婚式後も当日の様子を振り返りながら気軽に見られるのでおすすめです。
エンディングムービーも終わったら、送賓となります。
新郎新婦と、両側に両家のご両親も揃って、ゲストのお見送りです。
挙式で署名した結婚証明書や、いただいた祝電やお祝いの品などを飾っておくと、帰りにゲストにも見てもらえます。
披露宴会場を後にするゲストと順番にあいさつを交わし、改めて感謝とお礼を伝えながらお見送りしましょう。
ゲストや会場に合わせて柔軟に♪
披露宴に相応しい進行や演出は、ゲストの顔ぶれや会場の雰囲気、規模によっても異なります。
自分達の披露宴で、ゲストをどうおもてなしするか、柔軟に考えてみましょう。
大勢のゲストを呼んで広い会場で披露宴を行う場合は、新郎新婦がゲスト全員と歓談する時間も限られます。
映像や華やかな演出を織り交ぜることで、席が遠いゲストでも楽しんでもらえて、魅力的な披露宴になるでしょう。
小人数でのアットホームな結婚式が希望であれば、派手な演出は控えて食事や歓談の時間をたっぷり取るのもありです。
入退場や謝辞など、タイミングごとにポイントとなる演出を取り入れるだけでも、メリハリのある披露宴になりますよ。
披露宴の進行はじっくり決めよう
披露宴の進行は、慌てて決める必要はありません。
ここで紹介してきた流れは、あくまで一例です。
ふたりだけで決めるのではなく、両親や結婚式を挙げた経験がある家族や友人、担当プランナーに相談してみるのもいいでしょう。
披露宴の時間は、長そうに思えてもあっという間です。
決められた時間を、めいっぱい楽しく過ごし、思い出に残る披露宴にしたいですよね。
どの演出を取り入れるか、選び方は新郎新婦によってさまざまです。
料理にこだわりたい、演出で盛り上げたいなど、理想の結婚式のイメージもあるでしょう。
どのような演出や進行プログラムがあるか把握できたら、ぜひふたりらしい魅力あふれる披露宴のプログラムを、組み立てていってくださいね。