引出物の相場は?相手別・金額別のおすすめ品を紹介
結婚式の準備に追われていると、つい用意を後回しにしてしまいがちな引き出物。
引き出物は、当日参列するゲストへの感謝を伝える大切なアイテムです。
新郎新婦ならではの個性と実用性を両立した贈り物で、ウエディングをふたりらしく彩りましょう。
この記事では、引き出物の役割や1人あたりの平均額、金額別・相手別のおすすめ商品をご紹介します。
引き出物は、ふたりのこだわりや価値観が顕在化されるギフトです。
安心して当日を迎えられるように、おしゃれで素敵なアイテムをセレクトしましょう。
2024年01月31日更新
Contents
引き出物の役割と相場の考え方
ここでは、引き出物の基本的な意味や相場についての考え方をご紹介します。
引き出物は結婚関連のイベントだけではなく、法事や法要などでも用いられる品物です。
引き出物が担う役割や由来について学び、品物選びの参考にしていきましょう。
そもそも引き出物って何?
引き出物とは、披露宴や挙式に出席した招待客に対し、記念品として贈られるギフトです。
しかし最近ではやや意味合いが異なり、ゲストのご祝儀や参列に対する「感謝の品・お礼の品」という認識が主流といわれています。
引き出物の起源は、平安時代に遡ります。
当時の貴族たちは、開催した宴が成功したことを記念し、参列したゲストに「馬」のギフトを贈っていたそうです。
現代のイベントで馬を贈られても困ってしまいますが、平安時代の人たちにとっては大変豪華でありがたい贈り物だったのでしょう。
ゲストの目の前にギフト用の馬を連れてくる際に、馬を庭に「引き出して」きたことが、現代の引き出物のルーツになっています。
時代が進むにつれて、引き出物は馬から金品へと変化していきました。
また法事や法要における引き出物は、結婚式の場合とはやや意味が異なります。
法事の引き出物は「仏様のお下がり」という認識です。
そのため御仏前の有無ではなく、故人の供養のために手を合わせたかどうかが、引き出物を受け取る条件になります。
引き出物の予算の考え方
結婚式を挙げる地域や全体の予算にもよりますが、引き出物の価格は「ご祝儀の1割程度」といわれています。
たとえば友人・同僚への引き出物の場合は、一般的なご祝儀の3万円に対して3,000円程度です。
親族や上司の場合はご祝儀が5万円程度になるため、引き出物の内容も5,000円前後が平均です。
また引き出物のセットにはメインの品物の他に、引菓子や縁起物も含まれます。
引菓子・縁起物の相場は、相手のご祝儀額や関係性を問わず、1,000~1,500円程度です。
そのため引き出物全体の金額は、1人あたり5,000~1万円程度になると覚えておきましょう。
引菓子は、お開きの際に贈られるプチギフトとは異なる点に注意してください。
引き菓子・縁起物も必要?
一般的な引き出物では、メイン+引菓子+縁起物が必要です。
しかし地域やウエディングの形式によっては、引菓子と縁起物が不要なケースもあります。
引菓子や縁起物を添えない場合は、メインの品を高額にするとよいでしょう。
またメインの品がペアグラスのような「偶数で構成される品物」の場合は、品目の数の縁起が悪いとされ、縁起物を添えるパターンもあります。
引菓子には「結婚式に来てくれたゲストの家族にも、幸せをおすそわけする」という目的があります。
そのため世帯持ちのゲストが多い場合は、引菓子を添えると喜ばれる傾向にあるでしょう。
ゲスト・金額別おすすめの引き出物!
ここでは、ゲスト・金額別におすすめの引き出物をご紹介します。
引き出物はプチギフトとは異なり、席次表によって異なる品を置いてもよいとされています。
相手との関係性を加味したうえで、感謝の気持ちを伝えられる商品を選んでいきましょう。
【同僚・友人】3,000円~5,000円
同僚や友人のご祝儀は、3万円前後と予想されます。
そのため引き出物の予算は、3,000円~5,000円で構成すると安心です。
若い人向けには、焼き菓子をはじめとするスイーツギフトが人気の傾向に。
生菓子よりも日持ちしやすいバウムクーヘンやクッキーなどがおすすめです。
女性向けの場合は、ローラアシュレイのような華やかなデザインのブランドを取り入れた、タオルセットもよいでしょう。
バスソルトや高級な入浴剤などがセットになった、ボディケアセットも喜ばれます。
5,000円未満であっても、ペアマグカップやペアグラス、夫婦箸などウエディングらしいアイテムをセレクト可能です。
ドレッシングセットや洗剤セットなどの生活用品も、老若男女に喜ばれやすいアイテムといえるでしょう。
【上司・恩師】5,000円~7,000円
職場の上司や恩師の場合は、ご祝儀額のアップを見越してワンランク上の引き出物を用意します。
また新郎新婦の両親や兄弟など親戚の場合でも、最大7,000円程度の引き出物をチョイスしましょう。
この価格帯では、上質なカトラリーや縁起物を彷彿とさせる箸置き、食品のギフトなどが人気です。
引き出物では定番の食器類やタオルも、質にこだわれるため特別感を演出できます。
5,000円以上の予算が出せる場合は、カタログギフトも選択肢が広がり喜ばれます。
実際に結婚式を挙げた人のなかには「ゲスト一人ひとりの名前が刻印されたプレゼントを贈った」という人も。
すべてのゲストにネームドアイテムを贈りつつ、特別なゲストにはグルメギフトやお菓子のギフトをプラスする方法もおすすめです。
【家族・夫婦での参列】7,000円~
家族や夫婦での参列の場合は、ご祝儀額が連名になる傾向に。
そのため引き出物も1人ずつではなく、世帯や夫婦に対して贈ります。
紙袋に2人セットで挿入しても構いませんが、連名ならではな高額なギフトもおすすめです。
たとえばIH土鍋やホットプレートなどのキッチン用品や、高級なお酒・コーヒーなどの嗜好品、老舗ブランドのテーブルウエアセットなどが挙げられます。
相手が女性の場合は、豪華なフラワーアレンジメントやジュエリーのギフトも喜ばれるでしょう。
とくにキッチン用品は、実用的なアイテムの選択肢が広く魅力的です。
ビアカップ・包丁・ぐい吞みなど、相手のライフスタイルや好みによって好きなものを選びましょう。
ただし、大きすぎる・重すぎるなど、持ち帰りの負担になるものは避けてくださいね。
引き菓子・縁起物にもこだわって
ここでは、引き出物とセットで贈る引菓子・縁起物のおすすめをご紹介します。
引き出物や縁起物は、相手との関係性を問わず「1,000〜1,500円程度」と相場が決まっています。
性別や年齢を問わず喜んでもらえるギフトを探してみましょう。
【引き菓子】1,000円~1,500円
引菓子では、和菓子・洋菓子ともに人気の傾向にあります。
和菓子の場合は金平糖・どら焼き・かりんとう、洋菓子の場合はバウムクーヘン・ワッフル・クッキーなどが定番です。
ウエディングのテーマや和装の有無によって、引菓子の内容を選ぶのもよいでしょう。
またお菓子だけではなく、コーヒーや紅茶などのドリンクギフトを添えることも。
予算が限られているため、多くのスイーツギフトを詰め込むと品質が落ちてしまう可能性があります。
1~2品を厳選して贈ることで、ゲストの満足度も高いものになるでしょう。
【縁起物】1,000円~1,500円
縁起物とは、結婚式のようなおめでたい祝いの席で贈られるギフトです。
現代では必ずしも必要なものとはいえないからこそ、ゲストへのおもてなしとして前向きに取り入れていきましょう。
縁起物の定番の品は、繁栄や長寿を連想させる鰹節です。
切り口が松の年輪に似ていることから、お祝い事の品として親しまれています。
他には、亀や鯛などを象ったグルメギフト・スイーツギフトも人気です。
また「夫婦生活が長続きするように」という願いを込め、うどんやラーメンを贈るケースもあります。
手渡しだけじゃない!引き出物の種類
ここでは、引き出物の種類をタイプ別にご紹介します。
手渡しが当たり前だった時代と比べると、現在はバリエーション豊かな引き出物タイプが展開中です。
上手に活用することで、新郎新婦やゲストの負担も減少できるでしょう。
それぞれのメリット・デメリットを理解し、ふたりらしいウエディングづくりに役立ててくださいね。
定番人気カタログギフト
結婚式の引き出物として高い人気を誇るのが、カタログギフトです。
カタログギフトでは、掲載されたギフトのなかからゲストの好きなものを選べます。
どれほど念入りに選んでも、すべてのゲストが100%満足する引き出物はなかなかありません。
カタログギフトであればゲストの好みやライフスタイルに合わせて選んでもらえるため、満足度が高まります。
冊子型で持ち帰りやすい点も魅力のひとつです。雑貨や日用品で気に入る品がなかった場合でも、グルメ系の選択肢が残されているのが安心点といえます。
ただし高齢のゲストではシステムがわかりにくいことに注意しましょう。
またゲストによっては「結婚式ならではの贈り物が欲しかった」「そっけない印象を受ける」と思われてしまうかもしれません。
よりかさばらない!カードタイプ
カタログギフトよりもさらにかさばりにくいギフトが、カードタイプです。
ギフトの形態によっては、カタログギフトのように好きなものを選べたり、ネットショッピングやデジタルコンテンツに使用できたりします。
なかでも「カード型カタログギフト」は、現在注目度が上昇中の引き出物のひとつです。
カードに記載されたコードを入力することで、好きなギフトを取り寄せられます。
スマートフォンやパソコンの所有率が高い現代ならではのギフトといえるでしょう。
ただしカードタイプのギフトは、カタログギフト以上に高齢のゲストの操作が難しくなります。
また紛失の可能性が高い点にも注意しましょう。
相手の年齢によって、カードタイプと冊子タイプを使い分けると安心です。
ゲストの自宅に直送!宅配ギフト
ゲストの持ち帰りの負担や、紛失の可能性をケアできる引き出物が、宅配型のギフトです。
宅配ギフトは、ゲストの卓上に案内カードを準備する形で贈ります。
ゲストが自身で個人情報を入力するため、住所を知らなくても配送可能です。
宅配ギフトはカタログギフトとは異なり、メインの品+引菓子+縁起物のセットをゲストの自宅に配送する仕組みです。
引き出物の内容は新郎新婦で決められるため、ゲストの負担を減らしつつふたりらしさも演出できます。
とくに遠方からの参列者や二次会参加者が多い場合や、年配の方が多く荷物を増やしたくない場合などの有効な方法といえるでしょう。
引き出物としてだけではなく、内祝いや式後の追加にも対応可能です。
引き出物でもワクワク♪ギフトマルシェ
「引き出物をゲストに選んでもらう」という画期的なアイデアを取り入れた方法が、ギフトマルシェです。
ギフトマルシェでは、新郎新婦が引き出物アイテムを複数種類選んで用意します。
アイテムをお見送りスペースに並べ、ゲストが自分で好きなものを選んで持ち帰ります。
引き出物がズラリと並ぶ姿をマルシェ(市場)と見立てたギフトマルシェ。
まさに、引き出物とカタログギフトの良いところ取りをしたようなアイデアといえるでしょう。
女性・男性・若者・高齢者と、ゲストの属性に応じた引き出物を選ぶことで、幅広い参列者に満足してもらえます。
ただし、親族や上司など引き出物の額が高いゲストの場合は、別途ギフトを用意する必要があります。
またギフトマルシェは、注目をされ始めてからまだ日が浅い方法です。
ゲストによっては斬新さが裏目に出て、ネガティブな印象を与えてしまう点に注意してください。
個性あふれる引き出物をセレクトして、ふたりらしいウエディングを
今回は、引き出物の意味や種類、結婚式引き出物におすすめの商品を解説しました。
引き出物は、ウエディングを構成する大切な要素です。
どれほど内容が素晴らしい披露宴でも、ゲストが帰宅後に引き出物を開けてガッカリすると、ウエディング全体もネガティブな印象になってしまいます。
ウエディングの始まりが招待状であれば、フィニッシュを彩るのは引き出物です。
おしゃれで実用性の高い引き出物であれば、ウエディング後に何年経っても使用してもらえます。
自分たちが贈りたいものではなく、相手にとって喜ばれるものを選ぶことが重要です。
ゲストにとってのウエディングの思い出をより素敵なものにするために、絆を深めるような引き出物選びを心がけましょう。