婚約指輪の意味とは?由来や贈る理由、価格相場を詳しく解説
男性から女性へ婚約の証として贈られる婚約指輪。実は、もともと日本にはなかった風習で、広まったのは戦後になってからなんです。意味や由来を知ると、婚約指輪がより特別なものになるでしょう。
今回は婚約指輪の意味や由来、贈る理由、価格相場を解説します。定番の素材・デザインについてもご紹介するので、婚約指輪をお探しの方はぜひ参考にしてみてください。
2023年12月28日更新
Contents
婚約指輪の意味と由来
婚約指輪には、どのような意味があるかをご存じでしょうか。多くの方が「結婚を約束したら贈るもの」と当たり前のように考えています。意味や由来を知ると、指輪選びが一層楽しみになるでしょう。それでは意味や由来、結婚指輪との違いについて解説します。
婚約指輪の意味について
婚約指輪は、婚約をした証として男性から女性へ贈られる指輪です。「愛する女性と生涯を共にしたい」という男性の愛が込められています。
日本では別名「エンゲージリング」として知られていますが、海外では「エンゲージメントリング」と呼ばれていますよ。エンゲージメントには、「約束」や「契約」といった意味があります。
婚約指輪は左手薬指につけますが、婚約指輪をはめる指にも意味があるんです。
古代ギリシャにて「左手薬指の太い血管が心臓につながっている」と考えられていたことから、左手の薬指につける習慣が生まれたと言われています。
左手薬指に指輪をはめることが「愛を深める・婚約や結婚の証」と捉えられているように、つける指によって指輪の意味が異なります。
たとえば、右手薬指は「心の安定」や「リラックス」という意味。ドイツやオーストリア、ポーランドなどでは右手に結婚指輪を、左手に婚約指輪をはめる風習があります。
婚約指輪の由来について
婚約指輪の由来は、古代ギリシャや古代ローマ時代にまでさかのぼります。当時は男性が女性に対して、結婚を約束した証として鉄の輪を贈っていたそうです。
現在のように、恋人同士の約束として婚約指輪が贈られるようになったのは、中世ヨーロッパにおいて貴族が婚約の証として、婚約者に指輪を贈った風習が起源と言われています。
日本において、婚約指輪の歴史はあまり長くありません。定着したのは1960年代だと言われています。当時はダイヤモンドの指輪を贈ることは少なく、真珠や誕生石がついた指輪が多かったようです。
日本でダイヤモンドの婚約指輪を贈ることが一般的となったのは1970年代頃。ダイヤモンド供給会社のキャンペーンがきっかけとなり、婚約指輪にダイヤモンドを用いる風習が広まりました。
海外では、夫の母や祖母から受け継いだ指輪を婚約指輪とする場合もあります。受け継いだダイヤモンドを使用して、現代風のデザインにリメイクするのも素敵ですね。
婚約指輪と結婚指輪の意味の違いについて
男性からの「婚約の決意」や「パートナーへの愛情」を表現するのが婚約指輪で、「夫婦の証」を象徴するのが結婚指輪です。結婚指輪は、マリッジリングとも呼ばれます。
婚約期間には婚約指輪をつけて、結婚した後は結婚指輪を日常使いする方が多いです。そのため、婚約指輪はきらびやかなデザインが主流なのに対して、結婚指輪は身につけやすいシンプルなデザインを選ぶ傾向にあります。
最近では、結婚指輪と婚約指輪の重ね付けが人気ですね。重ね付けをする際は、結婚指輪をはめてから婚約指輪をつけるのが一般的と言われています。
結婚指輪をつけた後に、婚約指輪を重ねてはめる「エンゲージカバーセレモニー」を結婚式に取り入れる方も増えていますよ。婚約期間に限らず「友人や知人の結婚式」や「夫とのデート」のときに、ファッションリングとして婚約指輪をつけるのもおすすめです。
婚約指輪はなぜ贈る?
男性からの愛情や決意を象徴する婚約指輪。ここからは、女性に贈る意味について以下で詳しくご紹介します。
婚約指輪を贈る意味について
婚約指輪を贈る意味を、いくつかピックアップしました。
●彼女の憧れを叶えられる
●結婚する覚悟ができる
●結婚の約束を形にして残せる
●ふたりだけの思い出ができる
●親を安心させられる
多くの女性は、婚約指輪に憧れを抱いています。憧れていた婚約指輪を愛する男性からプレゼントされたら、幸せな気分に浸れますよね。パートナーが喜んでいる姿を見たら、贈った方も嬉しくなるのではないでしょうか。男性からいただいた婚約指輪がきっかけとなり、結婚する決意が固まるかもしれません。
「結婚しよう」と言葉で約束するよりも形に残るほうが、安心できる女性もいるでしょう。婚約指輪を見る度に、プレゼントされた瞬間を思い出せるのもよいですね。また、婚約指輪を贈れば両親や親戚に対して、真剣に結婚を考えていることアピールできます。
婚約指輪のデザインや素材は?
「婚約指輪を選び始めるまでアクセサリーに興味がなかった」または「ひとりでジュエリーを選んだことがない」という方にとって、指輪選びはハードルが高く感じるのでは。さまざまな指輪があるので、どれを選べばよいか分からない…と不安ですよね。そんな方に向けて、おすすめのデザインや素材について解説します。
婚約指輪のデザイン・ダイヤモンドについて
婚約指輪の定番デザインは、ダイヤモンド付きのソリティアリング。ソリティアリングとは、リングの真ん中にダイヤモンドを1粒あしらった指輪のことです。ダイヤモンドに光りが入りやすく、輝きが引き立つデザインですね。
シンプルだからこそダイヤモンドの魅力が増し、洗練された印象を与えます。「きれいなデザインで気に入ったけれど、他の人とかぶるのは避けたい…」という方には、アーム(指を通す輪の部分)の形状を変えたり、石座(宝石をとめる台座部分)の高さを変えたりするのがおすすめです。
ちなみに、「婚約指輪といえばダイヤモンド」と言われるのは、なぜかご存知ですか?
ダイヤモンドが選ばれる理由は、硬度が高く傷がつきにくい性質を持つからです。強度の高いダイヤモンドは「固い絆」を連想させるので、ふたりの絆を表す婚約指輪にぴったりの宝石と言えます。
さらに、無色透明なダイヤモンドには「純愛」や「永遠の絆」といった石言葉があります。希少性が高く特別な贈り物に適しているのも、理由のひとつです。
婚約指輪の素材について
婚約指輪の素材として、大半のカップルに選ばれているのが、プラチナ素材です。加工しやすい素材なのでサイズ直しできる場合が多く、変色しにくい点が特徴。高級感のある白い輝きも、ダイヤモンドと相性がよいです。
おしゃれで個性をプラスできるゴールドも、人気の素材です。イエローゴールドやピンクゴールド、ホワイトゴールド…とカラーバリエーションが豊富なため、お気に入りの色を探す楽しみがあります。温かみのあるゴールドは、オークル系の肌とよくなじむでしょう。
金属アレルギーが心配な方は、チタンやジルコニウム素材のものを検討してみてください。どちらも強度に優れた傷みにくい素材なので、アレルギーが起こりにくいです。アクセサリーでかぶれた経験がある方は、パッチテストを受けてみては。パッチテストで自分のアレルギーがわかると、安心して指輪を選べます。
ダイヤの4Cって?
婚約指輪の定番であるダイヤモンド。ダイヤをあしらった指輪を選ぶ際に、基礎知識として押さえておきたい「4C」について説明していきます。
4Cについて
4Cとは「Carat(カラット)、Color(カラー)、Cut(カット)、Clarity(クラリティ)」のこと。ダイヤモンドの価値や品質を表すために用いられ、それぞれ次の要素を表現します。
●カラット:重さ
●カラー:色
●カット:輝き
●クラリティ:透明度
重さを示すカラットですが、大きさの目安とされるケースもあります。1ct(カラット)は0.2gで、婚約指輪では0.3 ct前後が人気です。
無色透明のイメージが強いダイヤモンドには、黄色みがかかったものも存在します。カラーは23段階に分けられ、透明なダイヤモンドほど評価が高いです。
また、ダイヤモンドの輝きは、カット技術に大きく左右されます。バランスが悪かったり表面が磨かれていなかったりすると、鈍くくすんで見えてしまうのです。
透明度を表すクラリティの評価基準は、「インクルージョンがないか」と「表面に傷や欠けがないか」の2点。インクルージョンとは、ストーンの内部に入り込んだ他の鉱物やひずみを指します。
婚約指輪の相場
よく耳にする「婚約指輪は給料三ヶ月分」という言葉。実際は、どれくらいの費用を準備する必要があるのでしょうか。それでは購入する前に知っておきたい価格相場について、以下で解説します。
婚約指輪の相場について
婚約指輪の相場は「30~40万」と言われます。ただし、最も大切なのは”パートナーを喜ばせようという想い”。相場を参考にしながら、彼女に似合う指輪を探しましょう。
一生に一度の買い物と思って高価なものを選ぶのもよいですが、可能な範囲で予算を検討してくださいね。無理をしすぎて、結婚後の生活に支障をきたすようではいけません。
重視したいポイントを絞ると、予算を抑えやすくなります。たとえば「ブランドにこだわりたい」や「絶対にプラチナリングがよい」など。素材やデザインにこだわりがある方は、異なるブランドの指輪を見比べて、予算にぴったりのものを探してみましょう。
予算と品質のどちらも納得できる婚約指輪が、きっと見つかるはずですよ。
婚約指輪は誰が選ぶ?
最後に、婚約指輪は誰が選ぶケースが多いのかをご紹介します。カップルによって考え方はさまざまなので、自分たちにとってベストな選び方を考えてみてくださいね。
ふたりで選ぶ方が増えてきている
婚約指輪というと、男性がひとりで購入してプロポーズするシーンをイメージするかもしれません。近年では、プロポーズのあとにふたりで指輪を選ぶ方が増えています。
ふたりで婚約指輪を選ぶと、次のようなメリットがあります。
●彼女が一番気に入る指輪を買える
●指輪探しが特別なイベントになる
●サイズ間違いが起きない
ダイヤモンドの質やデザイン、素材など…人の好みはそれぞれです。「せっかく購入したのに彼女の好みと違った」なんて事態は避けたいもの。さらに試着することでサイズ間違いが起こりにくく、彼女に似合うものを選べます。
カップルにとって指輪選びは特別なイベントです。指輪を見るたびに一緒に選んだ楽しいひとときを思い出せるでしょう。ひとりで選んでサプライズをしたいという方は、彼女の服装をチェックして好みを把握しておくとよいですね。
今回は婚約指輪の意味や由来、贈る理由について解説しました。婚約指輪はエンゲージリングとも呼ばれ、結婚の証として男性から女性へ贈られます。婚約期間につけると言われていますが、最近では結婚指輪との重ね付けが人気ですね。
きらびやかで婚約指輪らしいものを贈りたい方には、ダイヤモンドがあしらわれたソリティアリングがおすすめ。無色透明なダイヤモンドは、「純愛」や「永遠の絆」の象徴です。サプライズのためにひとりで選ぶのも素敵ですが、ふたりで試着しながら選んで、指輪探しを特別なイベントにしてみてはいかがでしょうか。